da vinci proが発売され、初代da vinci 1.0に、いろいろ不満が出てきたので、汎用のスライサーが使えるカスタムファームウェアを導入することにしました。
ついでに、詰まりやすい純正エクストルーダヘッドも、安価な汎用品に交換して、透明フィラメントやPLAも使えるようにしました。
なお、エクストルーダ交換を行うと、オートキャリブレーションができず、自分の感覚で水平調整を行う必要がありますので、ご注意を。
手動調整のヘッド移動は、カスタムファームウェアのメニューにちゃんとあります。
例によって、これらの改造は自己責任でお願いします。
メーカーの保証もなくなりますし、事故や怪我の恐れもありますので、自分の判断で情報をご利用ください。
まずカスタムファームウェアですが、Repetier Firmwareというのを公開してくださっている方がいます。
https://www.thingiverse.com/groups/xyz-davinci-10/topic:823
Arduino IDEを使ってコンパイルと書き込みをしないといけないで、結構、敷居は高いのですが、私は下記の方のblogを参考に実施しました。
http://naguu.blogspot.jp/search/label/da%20Vinci%201.0
ソースも付いているので、自分でいじれば、表示をカタカナに変更することも可能そうです。
上記のblogでは、スライサーにSlic3rを使用していますが、設定が複雑でなかなか調整が大変でした。
例えば、XYZwareでは、自動でやってくれる移動時のフィラメントの引き戻し設定などが、初期値では0になっているので、そのまま印刷したら、移動時に糸引きまくりであせりました。
サポートも、標準状態では、何も設定されていないので、サポートにチェックを入れただけでは、サポートが作成されず、ぐちゃぐちゃになります。
いろいろネット情報を見ていたところ、curaが規定値でかなり良く動き、簡単で、Mac日本語版もありよさそうだったので、curaを使うことにしました。
https://ultimaker.com/en/products/cura-software
Repetier Firmwareは、SDカードからのダイレクトプリントが可能なので、PCレスでgcodeをプリントできます。なので、ついでに、SDカード延長ケーブルを購入し、da vinciの基盤のSDカードスロットを外から扱えるように引き出しました。これで、curaで作成したgcodeをSDカードに直接記録して、そのままオフラインで印刷できます。
結果、現在の作業の流れとしては、下記のようになりました。
1. STL 作成 → 123D Design
2. gcode 作成 → cura
3. SDカードにセーブ
4. da vinciでオフライン印刷
話は変わって、エクストルーダの交換ですが、交換部品は、ノズルスロート(導入管)、ヒーターブロック、エクストルーダヘッド、ヒーターをまとめて交換しました。一応、サーミスタも買ったのですが、今回は交換しませんでした。
できるだけ純正と同じ位置にヘッドが来るように、エクストルーダヘッドは、薄型のものをチョイスしました。
ただし、これでも通常のM6ナットを使うと、ヘッド位置が下がりすぎるので、ナットも薄型を使用する必要があります。また、ヒーターブロックとナットが接触すると、ヒーターの熱が逃げてしまい、ヒーターの温度がなかなか上がらなくなります。ナットは、ヒーターブロックと接触しないようにするのが良いです。
ただ、薄型ナットは、通販だと送料より商品代が安い感じでなかなか入手しずらいです。
安価に仕上げたい場合は、クロムナットをグラインダーで削るという荒技もあります。
ちなみに、導入管は純正より若干短いですが、内部がシリコンチューブになっており、導入管での詰まりは劇的に改善されました。
合わせて、PLAでも問題なく造形できました。
ちなみに、透明フィラメントは、カスタムファームウェアの設定で、フィラメントセンサーをoffにすれば使えます。
ヒーターも12V40Wに変えたのですが、加熱も良好です。
温度設定は、ABS時は、ヘッド230度、ベッド70度、curaでラフトonにするとソリもなく非常に良好な結果を得られました。ラフトは、XYZwareよりも剥離が簡単で非常に良いです。
PLAは、ヘッド180度、ベッド30度で良好です。
da vinci 1.0は造形サイズが大きいので、フィラメントやスライサーの自由度が向上して、かなり使いかって良くなりました。印刷品質も良くなった感じがするので、満足度大です。